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仕事の範囲、定義

2025年01月27日

<第80回>

G cube partners の青野です。

今回は「仕事の範囲、定義」について書いてみたいと思います。



私は顧問先で業務改善や組織力強化、5S活動による組織風土改善などのお手伝いをすることが多くあります。

その際に担当メンバーの方々から『「カイゼンミーティングや5S活動は業務時間外にやりなさい」と責任者に言われる』ということをよく聞きます。



倉庫内作業や物流センターの現場で改善活動を行う際に現状把握や、問題点の抽出・解析などを行うにはある程度の時間を要します。

しかし、現場の責任者は業務稼働時間内にピッキングや包装梱包などの実作業に充てる時間を削りたくないという意識からか、もしくは、そのような活動の必要性、意義を理解していないのか就業時間内にそのような活動を行うことを好まない方が多々います。



私からするとそのような方は極めて近視眼的で、業務設計や業務時間配分などのリソース管理が出来ないあまり優秀ではない責任者、管理職だと言わざるを得ません。

逆に現場スタッフの方々からは「それは私の仕事ではありません」とか「そのような仕事をやるとは(入社時に)聞いていません」という方などもいらっしゃいます。
こちらは無責任という訳ではなく、会社としてどのような仕事をしてもらうのかという定義や説明が不足しているのだと思います。



皆さんの会社ではいかがでしょうか。
同じようなことが起こっていませんか?



私は会社に所属するすべてのスタッフ、正社員はもちろんのこと、契約社員やパート・アルバイト、派遣社員に至るまで自身の基本的な担当業務を正確に、より早く実施し、より収益が高まるよう創意工夫をしながらちょっとした改善などをしていくことが本来、あるべき姿だと思います。

個々の方に必要性や意義を説明するとご理解いただける方がほとんどで、そうすることで自身の成長にも繋がり、やりがいにも繋がっていきます。



しかし、会社としての方針やスタンスでそのようなことが謳われていなかったり、謳われていても責任者、管理職が十分に理解していなかったりすると「自身の基本的な担当業務を正確に、より早く実施し、より収益が高まるよう創意工夫をしながらちょっとした改善などをしていくことが本来、あるべき姿」といった風土が醸成されず、日々の会社運営で目の前の業務だけに意識が向き、改善活動などが日常業務として行われません。

業務改善活動も5S活動も改善ミーティング、QCサークルなども特別にプロジェクト的に行うものではなく、日常業務の一つとして行われるべきものです。

「改善活動は日常なり」です。

作業手順や作業方法などだけを教えるのがOJTではありません。
日常の仕事を通じて改善活動や、リーダーシップ、マネジメントのやり方などを教えることもOJTの一つです。



PDCAサイクルの回し方や、継続して成果が上げられるPDCAの取り組みも上記のことが出来ていれば徐々に経験として身についていきます。(もちろん、座学としてそのような知識を身につけさせることも必要不可欠です)



会社の風土を自律的に能動的に動ける組織、常に改善に取り組む組織にしていくためには、まずトップや拠点責任者などの上層部から「仕事の範囲や定義」を改めて見つめ直し、考え直して発令、発布する必要があると思います。



皆さんの会社での「仕事の範囲」はどこまでで、「仕事の定義」はどのようなものでしょうか。

自立的な改善推進組織を作っていくために今一度、確認してみてはいかがでしょうか。





今回はここまで。


〜自分のために、相手の立場に立って、最後の一念で良い仕事をし、大きな成果をあげよう!〜
〜全ては自分が起点です。自責の考え方で、感謝の気持ちを忘れずみんなで豊かになろう!〜


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