勘違いの5S
2024年06月24日
<第70回>
G cube partners の青野です。
今回は「勘違いの5S」について。
皆さん、「5S」ってご存知ですよね?
整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字を取って5Sと言われています。
内容については御存知だと思いますので詳細は割愛しますがしっかりと取り組まれていますか?
現場力を高めるお手伝いをする一環で5S活動も月次のお手伝いの中に取り入れて活動することが多いですが、お付き合いを始めたての顧問先で以下のセリフをよくお聞きします。
「定期的な5Sパトロールを行っており、指摘事項を期限を決めて是正している」
「指摘箇所は是正されるが、次回のパトロールで同様の部分、内容が指摘されることが多い」
皆さんの会社でも同じようなセリフを聞いたり、同じようなことが起こっていませんか?
実は、このセリフが出てきている時点で5Sの取り組みが中途半端になっていることを表しています。
5Sパトロールは四半期に一度、もしくは、半期に一度くらいのペースで実施されていることが多いようです。
パトロールが実施され、指摘事項を半月〜1ヶ月くらいの間に是正し、是正報告書に写真を貼ったり、担当者が現認しにいき是正状況を確認するということが多いと思います。
5Sがしっかりと行われているとすれば、四半期ごとに同じような指摘事項、指摘箇所が発生し続けるのは異常と言えます。
「整理」「整頓」された「出来栄え基準」が日々、もしくは、週次で行われる「清掃」時に異常があるか、乱れている個所は無いかと確認され、異常があればエリアの責任者に報告、すぐさま是正されているはずだからです。
整理・整頓・清掃を3Sと言いますが、その3Sを維持、継続させるための実施手順やチェックルール、標準づくりが「清潔」です。4S目の「清潔」って分かりにくいですよね。
皆さん、ここでつまづいていることが多いようです。
「清潔」は英語では「Standardizing」と訳されています。英語だと分かりやすいですよね。
3Sまでは実行動ですが、4S目はルールづくり、標準化。
そして、5S目の「躾」は社員だけでなくパート、アルバイトも含めて皆さんが3Sを維持、継続させるための(清潔で作成した)ルール、決まりを周知徹底させ、実行し続けるための意識づけ、教育を実施し続けることです。
ちなみに英語では以下の通りです。
整理:Sorting
整頓:Setting-in-Order
清掃:Shining
清潔:Standardizing
躾 : Sustaining the Discipline
5Sは「美化活動」でも「片付け」でもありません。
もちろん、取り組みの一部に美化活動、片付けも含まれていますが、現場で作業を行うにあたってモノを探したり、周りの人に在りかや場所を聞いたりするムダをしっかりと表示をすることで省くこと、決まったルールを決まった通りにやる風土づくり。
そして、小集団のリーダーが目標、目的を持って集団(組織)をリード、マネジメントしていく訓練(人材育成)こそが5S活動を継続させる意義であり、成果だと私は考えています。
たかが5S、されど5Sです。
自社の現場のQCDSのレベルを高めていくための重要な取り組みの一つが5S活動であることを理解し、実行することで現場力強化に繋げていただきたいと思います。
今回はここまで。
〜自分のために、相手の立場に立って、最後の一念で良い仕事をし、大きな成果をあげよう!〜
〜全ては自分が起点です。自責の考え方で、感謝の気持ちを忘れずみんなで豊かになろう!〜
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