シナリオプランニングとは
2023年12月11日
<第60回>
G cube partners の青野です。
今年ももうすぐ終わりますね。
今年一年はどのような年になりましたか?
年初に考えていた通りに近い一年だっと人、年初には考えもしなかった一年になった人など様々だと思います。
今回は「シナリオプランニング」について概略をまとめたいと思います。
シナリオプランニングは1960〜1970年代にかけて、石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェル社がこれによってオイルショックの危機に対応したことで、企業におけるシナリオプランニング活用が注目されるようになりました。
1990年代以降、日本国内でも多くの企業がシナリオプランニングの手法を取り入れ、経営戦略や事業戦略を検討していますのでご存知の方も多いと思います。
様々なことが多発的に同時並行的に起こる現在。将来の予測が困難なことから「VUCAの時代」と言われて、改めてこのシナリオプランニングが注目されています。
VUCAは、ご存じの通りVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉で、あらゆるものを取り巻く環境が複雑化し、想定外のことが発生しやすい状態を指します。
そうした中で起こったことに即座に対応していく、どこからどんなタイミングで攻められても対応できる横綱相撲が出来る会社はいいですが、そういう対応力を持っている会社さんはなかなか無いでしょう。
また未来を正確に予測することも大変困難です。
では、我々はどうすれば良いのでしょうか。
未来を正確に予測することは困難ですが幅広い可能性を探ることで経営層の意思決定の質を高めることは出来ると思います。
それこそがシナリオプランニングの目的です。
今、改めていろんなシナリオを策定し自社の将来を検討してみるというのはいかがでしょうか。
そもそもシナリオプランニングとは何をすることでしょうか。
シナリオプランニングとは中長期的な将来に起こりうる未来を複数描き、その結果を企業戦略や施策の立案に役立てる手法です。
将来起こりうることを仮説として設定し、仮説に基づいて自社がどのような対応をするのかということをあらかじめ検討しておくことで即応力が高まり、多少、想定外のことが起こったとしても柔軟に変化対応がしやすくなります。
一方、何も対策をしなかった企業、仮説立案、検討をしていない企業はが予期せぬ事態に陥った場合、その場しのぎの後手後手に回った対応となってしまいがちです。
状況に応じた適切な対応を出来る限り行っていこうとすればあらかじめ将来発生する事象を想定し対応策を検討しておくことが不可欠だと思います。
ただし、シナリオプランニングは、前述の通り中長期的な将来に起こりうる未来を複数描き、その結果を企業戦略や施策の立案に役立てる手法ですので、短期的な事業開発には向いていません。
加えて、連続的で予測可能な未来が前提であれば、従来通りの戦略立案で十分です。
具体的には中長期的な視点で「現在の戦略・施策の妥当性の検証」、または、「未来のシナリオを踏まえた戦略・施策の立案」の二つの場面において活用されます。
次回は具体的なシナリオプランニングの進め方についてまとめます。
今回はここまで。
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