MD構築の体系化

2024年07月22日

G cube partnersの島田です。

今回のコラムは「MD構築の体系化」についてお伝えします。

私のご支援先の中古車販売店でM&Aにて会社を売却されたという経営者様がいらっしゃいます。

その会社ではその経営者が中古車の仕入れを創業以来ずっと行なっておりました。

そのためその経営者は会社を売却後に会社を離れることになるため仕入れの専任者となる人材を採用して引き継ぎをしました。

しかし、当初はそのノウハウがとても複雑であるため、専任者の仕入れがうまくいかず、しばらく業績が伸び悩んでおりました。

そこでこの会社では、仕入れの対策としてマーケティング専門の部署を立ち上げ、理想的なMDの構築を行うようになりました。

マーケティング部はMD構築以外にも販促活動も担っておりますが、今回テーマに挙げるMD構築に関しては具体的に以下の業務を行なっています。

【外部環境分析】

・競合店の調査（同商圏内の車種ごとの台数、価格など）

・同商圏内の車種ごとの最安値調査

【内部環境分析】

・自社内の売れ筋車の車種、グレード、年式、走行距離、価格の傾向分析

・展示場における車種や色のバランス

・在庫の仕入れ状況（同車種を何台も重ねて仕入れてないか、など）

・長期在庫車の反響と対策の検討

そしてこれらの結果を元に理想的なMDの構築をしております。

私もこれまで数々の中古車販売企業のご支援を行ってきましたが、ここまで仕入れに関してMD戦略を構築している会社は耳にしたことがありません。

大抵は仕入れを行っている経営者の頭の中で独自の理論構築がなされており、そのノウハウの引き継ぎは非常に困難でした。

そのため、先に挙げたMD構築のための業務を専任者が行うことで、より戦略的に体系的に仕入れを行うことが成功し、経営者が仕入れていた時と同じくらいの業績となってきました。

現在円安・インフレ・仕入れ価格の高騰により、なかなか業績が伸び悩んでいる中古車販売店が多いと思いますが、そんな時だからこそ専門部署を立ち上げ戦略的に仕入れを行ってみてはいかがでしょうか。

今回はここまで。

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